狩猟採集民ブッシュマン
京都大学田中二郎名誉教授によるブッシュマンの生活と社会
昔と今
について講演を聞きました。
ブッシュマンは、南部アフリカのボツアナからナミビアにかけて広がるカラハリ砂漠で移動生活を営んでいる民族であった。
田中先生は1966年間以来調査していたが、ブッシュマン居住地に急激な変化の波が押しよせてきたのは1979年のころからであった。
ボツアナ政府による近代化の施策が最奥地であるブッシュマンの移動地域カデにまでおよびはじめた。
何千年、何万年にもわたって営まれてきた荒野での人々の生活は自然資源の保証の上に成立していたが、政府の定住政策で大きく変わってしまった。
驚いたのは!
田中先生が奥さんや生まれたばかりのお子さんと共にブッシュマンと一年半以上生活したことです。
年間のうちに300日も雨がなく、時に水は狩りをした動物の胃袋にある、食べたものの汁を飲んだり、その汁で手を洗ったりの生活をする、過酷な状況の中で現代人の夫婦がブッシュマンと生活した事はすごいことだと思いました。
もう一つは、カラハリ砂漠はブッシュマンのように少数で移動生活をしている人間にとっては、自然から採集する食べ物が十分にある事をしりました。