賭ける人生
どうすれば本当の幸福と出会うことができるのか?
。。。
その一つの答えは“覚悟”ではないのかと思います。
パスカルの「パンセ」という作品の中にこんな展開がありました。
「神は存在するのか? しないのか?」
その問いに対して、パスカルはこう答えていました。
神は存在するのか否か、正直言うとわからない。
しかしすると思えば、人間は死後に天国に行ける。
そして神に愛されようと努めることで、よりよい人間になることができる。
もし神がいないと思ったら、得られるのは現世の利益だけで、死んだらそれでおしまいだ。
どちらが自分にとって得かと考えれば、存在すると思った方が得ではないだろうか。
だからためらわずに神がいる方に賭けるのだ、と。
これは「パスカルの賭け」と言われる有名なものです。
神が存在するかどうかなんて、本当はわかりません。
でも存在する方に賭けて、賭けたからにはその覚悟をもって歩んでいく。
そんな生き方をした人だと思いました。
幸福はこれと似ているのではと思います。
幸福というものは形があるものではないと思います。
お金で買うことはできません。
また、目の前に見えるものでもないと思います。
ただその人の心の中にのみ存在しているものではないでしょうか。
だとすれば、何が幸福かは自分で決めればいいんだと。
他人の価値観などに流されず、自分自身の心に問いかければいいんだと。
「自分にとってはこれこそが幸福なんだ。
いや、
これが幸福であることに自分は賭けるんだ。」
そういう強い決心を持つこと。
己の信じる幸福に賭け、覚悟をもって人生を生きるとき、その先にきっと自分だけの生き方があらわれてくるのだと思います。