7月の経営方針共有勉強会
21日間プログラムと年間プログラム
2018年07月01日
有賀泰治
購買意欲・満足感・後悔と時間
☆21日間プログラム
人の心理は、商品購買から21日の間で急激にその感情が減退すると言われています。
その間に会社や営業からのフォロー、特に期待以上の接触があれば、その意識の曲線は緩やかな下降になります。
☆1年間接触プログラム(新車・中古車購入後・保険更新)
人との関係は接触回数によって親密度が深まる。
ニュースレター 4回/年
お中元・お歳暮 2回/年
季節のハガキ 4回/年
季節の訪問 2回/年
年賀状 1回/年 (暑中見舞い・寒中見舞い)
保険更新 1回/年
車検・点検誘致 1回/年
合計 15回/年以上の接触をする。
あらゆる手段を仕組化して実施する。
上位客にするためのプロセス
1、既存客の深耕
既存顧客の深耕は、既に信頼関係が築かれており、新規開拓に比べて時間、コストの面で効率的である。しかし、既存客への接触、単価アップや多種目販売をおざなりにしていると、顧客マーケットは浅く広くといったムダが多くなる。
広げすぎた商圏は、移動時間の占める割合も増え、まさしく「労多くして益少なし」です。「この状況から抜け出すためにどうしたらよいか」
限られた資金と人材の中で増収を図っていくことを徹底的に考え実行していくことが必要になります。
商売は“ワンチャンス”その瞬間に商品や自分を売る。その気合が大切だ。そして、その後の接触もタイミングが重要になる。 (一期一会)・・・笠井さんがよく言ってますね!
⑴ 顧客シェア
① 既存客のシェアをどれだけ握っているか。
単種目の売りっきりになっていないか。会社や自分は本来ものすごい情報をもっているはずである。
例えば
一軒の家庭から自動車・車検・板金・自動車保険・火災保険・生命保険の契約をいただいていれば、住所や電話・FAX番号はもちろんのこと、どんな車に何年乗っているのか、どんな家に住んでいるのか、築何年か、家族構成、身長・体重・年収など……。
② 接触回数
そして保険ならば年1回・契約更改があり、お客様との接触があり、年に1回データのリニューアルができる。
この宝の山をどのようにして活用しないのだろう。
定期に顧客(個人)へニュースレターを送付、同時に異業(レストラン、居酒屋、美容室、物販販売、温泉旅館、工務店、etc)と提携し、“セールスレター”や“えこひいきカード”を同封している。これにより、顧客への郵便物の送料はタダ。結果として、異業の関係も深くなり、自動車や保険に関してもすべてまかせてもらえる。このように、サービスを事業化する。
③ サービスを商品化
会社が販売する商品は「情報」、それをサービスとしてどのように商品化していくかである。
自分のもっている宝の山も使わなければタダのゴミ山に過ぎない。安定を求めるかぎり、けして儲からない。
自己創造経営の良い習慣で自分を変え、変化し続けていかなければ自己成長もないし、時やお客様は持ってはいてくれない。もう、やらない言い訳は言わない。
➃ ライバル
ディーラー、銀行の窓販、通販、フランチャイズ式の店舗販売、競合は増える一方である。これは「売りに行く」から「来てもらう」営業スタイルである。今後さらにこの傾向は進むだろう。売り方を変えていくこと知恵をしぼり考え続けていかなければ生き残れない。
⑤ 今日よりよい明日を、実行し続ける
毎日、日常業務を離れ、自分の事業や仕事についてのマネジメントを考える時間を取り。今後の業界予測、自分の現在の立場をどのように変えていかなければならないか、そのためにはどうしたらよいか。常に疑問を自分に投げかける習慣を持ち、成すべきことを実行して勝ち残ることを決める。
⑵ 顧客のランク分け
上位客率を高めるための顧客をランク分。(条件=販売・整備入庫・保険加入・伝道者・地元)
①優良顧客 (条件=5項目)
②普通顧客 (条件=3~4項目)
③ その他 (条件=1~2項目)といった区分です。
まず(1)に対してはサービスの強化、(2)に対してはニーズ喚起を強化し、多種目化を強化、(3)に対しては積極的な接触(弊社に対しての不満、要望等を含め対応していく)し、2年間をかけ対策を講じても効果がなければ、その顧客には時間をかけない。
ここでやらなければ増収できず、さらなるムリ・ムダが発生し、(1)(2)へのサービス強化が図れなくなるのは明白である。結果的に大きな成果を得ることができるでしょう。そして、会社にとって「顧客満足とは」を徹底追求していくことが増収に欠かせないことを実感することになる。
2、多種目販売・単価アップ
⑴ 増収を継続していくには、多種目販売、単価アップが必要。
① 自動車販売、車検入庫時において、その販売時に顧客情報を得て、自動車保険につなげていく、より多くの情報を聞き取る。
②新規契約時、保険は更改時や異動時に、顧客のリスクを元に他の商品を提案(クロスセル)したり、前年度より補償内容が幅広いコースを提供することです。
③利益を増やすには、顧客が最初に求めたものより価値の高いものを売ることです。一般に「アップセリング」と呼ばれている。顧客が最初に必要だと思った商品とは少し違うとしても、もっと勧めるべきものがある場合にします。ただし、その顧客のニーズをより正確に満たしていて、しかもこちらとしても利益が大きい時に限ります。
➃顧客のニーズを確実に理解し、純粋に相手の望むものを勧めることです。アップセリング、クロスセリングのチャンスがないか、注意しておくことです。機会は思ったより多いはずです。
⑵ あなたから買わない。
お客さんが欲してる商品を、あなたから買わない理由として断然多いのは、あなたと取引をすることに何らかのリスクを感じているというもので、全体の80パーセントという驚くべき数字になるそうだ。したがって、そのリスクが実際のものであれイメージだけのものであれ、何とかして、売る側がそれを取り除けば、取引をまとめるチャンスは自動的に80パーセント増えるわけです。
⑶ 不安・リスクを払拭させるためには、(知り合いの測量会社がこの手法を利用して、会社の営業を拡大し大成功を収めています)
- 名刺、会社案内、会社や自分のことを載せた新聞記事、地元で名の通った取引先、etc を活用しアピールすることです。
新規顧客の獲得に成功したならタイムリーに顧客のリスク感を取り除き、継続的な販売や多種目販売に取り掛かります。
新規成約時は、お客様があなたを全面的に信頼し、満足している状態です。
この時に必ず、21日プログラム(別紙)を実行していくこと
⑷ 感動プログラム
購買後の後悔を、思ってもいなかったあなたのアフターフォローで和らげ、満足感の持続を与え、今後の販売意欲をあなたに向ける時です。その後積極的な接触回数によって、営業担当からの購買を促し、多品目販売を提案すべきです。
顧客の購買意欲が一番高まった状態は、「鉄は熱いうちに打て」早く、早く、早くです。
多種目販売はタイミングが重要。以下の準備や状況を見逃さないこと。
多種目提案で、より大きな成果を引き出すためには、準備・土壌づくりが必要です。
3、情報収集
⑴ お客さまの属性情報収集のカギ
生年月日、家族構成、FAX番号、e-mailアドレスに加えて趣味・嗜好など
⑵ 完全な申込書記入の励行
『契約書・申込書』の中身に沿ってお客さま情報を収集することで、次のセールスにもつなげることが可能です。
① 契約者情報
② 被保険者情報(自動車の被保険者の所有台数など)
③ 保険の目的情報
⑶ 満期時に情報収集
車検・保険の収集する情報を決めて、スケージュールに従ってお客さまにアプローチします。
4、変化時(保険商品など環境の変化時)
⑴ 法改正時
タイミングを捉え選別した顧客に案内します。また大きな災害や天変地異が起こった時、商品を選別して案内します。
⑵ 保険金支払時
保険は、最も商品価値を発揮できる場面です。
リスクマネジメントを行い、より合理的かつ、必要十分なプランを提案します。
⑶ 新商品発売時
タイミングを捉え、顧客を選別し対象となるお客様へ案内をします。
事前に顧客情報の収集が肝要です。
5、お客様とのコミュニケーション
お客様への販売活動は、お客さまとのコミュニケーションであり、会社として仕組を構築する必要があります。有効な仕組として、お客さまに役立つ話や面白い話題を継続的に提供すること(情報発信)が挙げられます。情報発信を継続して行うことにより、お客様とのコミュニケーションのレールが敷かれ、話を聞いてくれる環境を作ることが期待できます。お客さまとのコミュニケーション、フォロー活動があってこそ、成果が期待できます。会社や、営業マンにとってどのようにすれば、リピートや紹介を得ることができるのでしょうか。
結論から先に述べると、以下の3点が、リピートと紹介を得るための基本となります。
⑴ 価格と比較して、商品・サービスの質が高い
⑵ 仕組み(顧客接点を拡大させる)を持つこと
⑶ 期待を超える満足度を提供すること
1番目の ⑴ について、
これはリピートや紹介を期待する際には大前提となる条件です。 価格と比して、「その価格の割には」非常に質が高い商品やサービスである必要があります。 これは、顧客満足度という言葉で言い表すことができる。 満足度が無ければ、リピートや紹介をしようという気にはならないものです。そのため、あなたが取り扱う商品は、単なる自動車や保険という「単品そのもの」ではなく、自動車・保険に関連する周辺知識も含めた内容となります。 小手先のテクニックだけでリピート・紹介を広げることは極めて困難です。
2点目の ⑵ 仕組み
① 「顧客接点を拡大させる仕組みを持つ」
自動的に接触頻度を増やす仕組みを持つことで、リピート・紹介の依頼の機会を生み出す、ということです。 そのためには、まず、実際に購入してくれたお客様に、購買・納品・納車から21日(一定)のタイミングで配信されるハガキ・メール・フォロー電話・訪問を行ない必ずフォローを入れる。
②「接触頻度の多さは好印象につながる」
上記のフォローが機能すると、顧客と良好な関係(信頼関係)が生まれ、保てるようになります 新規顧客になって頂いたら、次はリピートや紹介をしてくれる固定顧客にまでつなげていきます。
新規顧客になっていただいた時点のアクションこそが顧客維持、固定化のためのターニングポイントといって良い。 なぜなら、新規のお客様は自分の買い物が適切だったかどうかの迷いや後悔を起こす時点だからです。
この時点で、お客様の購入の迷いを取り除き、購入したことが正しい選択であったと判断させることです。 そのためには、適切なタイミングでフォローをおこない、良好な関係性を保ちつつ、積極的にリピートと紹介を依頼する、という考え方が大切です。 そして、リピートや紹介を促すには、営業マン個人の能力に依存するのではなく、能動的なコンタクトを取れるように、「営業の仕組み」をつくる必要があります。
3点目の ⑶ について
① 「期待を超える満足度を提供すること」
- リッツ・カールトンやディズニーランドがお手本です。 また、これらに共通するのが圧倒的なリピート率と紹介の多さでも有名。この結果には、もちろん様々な努力が積み重なった結果ということが言えるが、一言で言い表すと、
お客様の期待度 < 実際のサービス
といった「期待度を超えるサービス」を提供する努力を、「仕組みとして」継続した結果だと言えます。期待していたレベルよりもはるかに満足度が高かった感動を一度でも味わうと、それはリピートと紹介の大きな要因となります。 そうすれば、「もう一度体験したい!」「ぜひ知人に紹介したい!」という気持ちを喚起させることができます。
② 「紹介を依頼する」
- 紹介を生み出す仕組みとしては、「紹介を依頼する」ルーティーン(決まった手順)を顧客とのコンタクトの中に必ず入れておく。 実際に、お願いをする。
「ご紹介してください」と。
ただし、この場合、紹介者と被紹介者の両方にとって、メリットが感じられるオァーが必要であることは言うまでもありません。 リピート・紹介を得るためには商品・サービスが「本物」であることは当然なのですが、顧客との接点を持つ、半自動的な《仕組み》・「21日プログラム」「接触システム」を設け、実行する。
6、顧客の生涯価値(ライフタイムバリュー)
⑴ ライフタイムバリューとは、
顧客から永続的に取引を続けてもらうことによって得られる利益・価値(AOS総合研究所も提唱)。そのためには、一度お客様になってもらえた新規顧客を生涯にわたってサポートすることで、顧客との良好な関係性を維持し、向上させていくリレーションシップマーケティングの仕組みが必要となります。 今までのマスマーケティング(すべての消費者を対象として大量流通を行なう)からお客様一人ひとりのニーズに対応する “One to one マーケティング” が重要です。
お客様一人ひとりのニーズを把握するには、まず、お客様を知る、すなわち、お客様を学習することが必要です。
⑵ “One to oneマーケティング” の実践においてはコミュニケーションが不可欠です。
「いつもお客様のことを考えている」という印象を与えるために、電話やメール、FAXなどを駆使してコミュニケーションの充実を図っていきます。成熟市場である今日では、お客様シェアを拡大していく志向がより強くなり、お客様との長期的な関係を構築していくことが求められています。従業員一人ひとりが、会社の経営理念・方針を守りながら “One to oneマーケティング” を実践することが、結果的に営業担当者自身のブランド、ひいては会社としてのお客様を知るにつながり、お客様との長期的な関係を構築していくことになるのです。
⑶ 顧客ロイヤルティとは、会社や自身がその扱い商品に対する顧客の信頼度、愛着度を示す言葉として顧客ロイヤルティがあります。
① 差別化
同種の商品を扱う多数の競合相手を持ち、自らは価格決定権を持たない会社などにとって何よりも重要なのは、サービスレベルの向上によって他者(店)との差別化を図り、お客様のロイヤルティを高めることだと言えます。
② 繰り返し繰り返し繰り返しの利用
この顧客ロイヤルティを反映する指標として、購買リピート(多種目化)率が挙げられます。顧客の真意は、実際に購買を繰り返すかどうか、という活動となってのみ表れるからです。ものづくりでは商品コンセプトが企画段階で必ずあるように、会社自身も「何をウリとするのか」、を明確にお客様に表現することが不可欠です。商品・サービスを通じ、会社自身がお客様にどのようなことを提供していきたいかという点についてわかりやすく掲げることです。業績の安定・飛躍に向け会社のブランドの価値を高めていくためにも全従業員の参画意識を醸成し、お客様情報やノウハウの共有化を推進して好循環を作り出すよう習慣化することが大事。
7、現状分析と対策
成熟期にある事業の中、商品での差別化もできず、営業エリアもほぼ決まっている環境で、客層も営業方法も他社と大差がなければ、あとは顧客とのコミュニケーションの仕方、サービスで差別化するしかありません。
⑴ マーケット環境の変化(こんな問題を抱えていないだろうか?)
① 手を抜いているつもりはないのに、ジワジワ売上げが減っていく。
② 以前にくらべ自然増(既存顧客の増車、既存顧客からの紹介など)が減った。
③ 顧客のグリップ力強化のための「仕組み」が欲しい。
➃ 個人のお客さまと接触する機会がなかなか作れない。契約を他社、ダイレクトや生保系損保など他社に奪われるケースが増えた。
⑤ 廃車が増えた。
⑥ 中途解約など満期で継続されないケースが増えた。
⑦ 多種目化に向けた顧客情報がなかなか取れない。
⑧ 生保追販の仕組みがない。子供の世帯がなかなか取り込めない。
⑨ 個人のお客さま数が以前ほど増えない。
今後は従来以上に、顧客との関係を強化する活動(コミュニケーション)が必要となります。
しかし、現状の活動実態は!?。
⑵ 年間の面談回数
① 単種目客:年1回○○% 1回未満○○%
② 多種目客:年3回以上〇〇% 年2回以上〇〇%
⑶ 単種目顧客を維持するために行っていること
① 次回、代替えフォロー:○○%
② 早期更改:○○%
③ 年賀状等:○○%
➃ 特に行っていない:○○
⑤ サービス訪問:○○%
⑥定期情報配信:○○%
⑷ 顧客を維持するためのコスト
① 多種目客○○○○円超≒○○% 200~500円≒○○%
② 単種目客200~500円≒○○% 200円≒○○%
⑸ 顧客対策を強化することの必要性
実態を見てみると、会社における顧客1件あたりの平均多種目化率は10~16%といわれています。会社や営業マンが顧客への単種目販売を続けるなら、10年後には顧客は今の半分以下に確実になります。
多種目販売や顧客単価アップを図っていくには、顧客との接点を拡大するしかありません。だからといって、闇雲に顧客を訪問すればいいわけではありません。まして、顧客数が増えればそれも困難になってきますし、ただ単に御用聞き営業では“労多くして益の少ない活動”になってしまいます。どうしたら顧客との有益な接点拡大が図れるでしょうか?
そして、このことが会社や営業マンの増収に大きく貢献してくれることは間違いありません。
7、顧客との接点拡大、そのポイント
増収の秘訣となる接点の拡大を図っていくには、コストを最小限に抑え、継続実行していくことです。この継続的な接点が顧客とのリレーションシップとなり、さらにはニーズ・ウォンツの喚起となります。そして、多種目販売、単価アップのための土壌作りとなるのです。
この準備・土壌があって以下の手順に沿って営業活動を実施していきます。⑴ タイミング
① 車検誘致
② 事故対応
③ 誕生日
➃ 防災の日、地震・台風・大雨発生日(阪神大震災のあった月)
⑤ 入学時期
⑥ 法改正、法令制定時
⑦ 決算月、創立年月日
⑵ 切り口(有益情報)
① 個人向け:年金、介護、医療、健康、教育
② 法人向け:コスト、人事、労務、助成金、就業規則、賃金、退職金
⑶ 準備1
お客さまの属性情報収集:生年月日、家族構成、FAX番号、e-mailアドレス、趣味(嗜好)、決算月、創立年月日、業種、従業員数、車両台数
⑷ 接点のための手法
電話、FAX、ハガキ、e-mail
⑸ 多種目販売・顧客単価アップのための手順
① 普段から顧客向けに会社ニュースや上記切り口(有益情報)の定期配信を行う
② 上記掲載のタイミングにより、販売商品に関係する(周辺)情報を提供(この情報は自動車や保険商品についてだけはなく、あらゆる周辺情報:ニーズ喚起)
③ 多種目販売・顧客単価アップ先に電話によるアプローチ(電話によるアプローチ:ここでは電話での売り込みはタブー)
⑹ 準備2
① 行動計画の作
② セールストーク、アプローチブックの作成
③ これらの活動を通して次回に備え、営業の手順書を作成する。
➃ そして、この活動でお客様情報の収集を図っておく。
⑺ 以上の話をまとめると、
① 安定的な売上を求めるなら、リピートと紹介を得る「仕組み」を持つ。
② リピートと紹介を求めるには、価格と比較して、商品・サービスの質が高いことが前提。
③ リピートと紹介を求めるには、顧客接点が発生する仕組みを持つ。
➃ リピートと紹介を求めるには、期待を超える満足度を提供する。
⑤ 購入顧客とは、長期的な人間関係を築くことを前提としたコミュニケーションをとる。
8、ハガキコミュニケーション
⑴ パッと書き出す工夫 継続の工夫の第一は「事前の用意」である。
書かなければと思う気持ちを邪魔するのは、ハガキに向かうまでの煩わしさに象徴されるように、”助走”の部分で手間取るためである場合が多い。
そこで、スムーズに運ぶようにするには、
① デスク、カバン、車、上着のポケットなど、思いつくところにつねにハガキを準備しておく。
②あらかじめハガキの裏面(通信文を書く面)にケイ線やマス目、または独自のフォーマット(前 略ハガキなど形式化したもの)を入れてすぐ書けるようにしておく。
③ 名刺を交換したら、忘れないように裏に「一番印象に残ったこと」か「ひとこと言いたいこと」 をメモする。できるだけ具体的に書き留めるとあとで活用しやすい。
➃ 「面談後すぐに」か「その日の退社時までに」ハガキを書く。文章が思いつかなければ、宛名だけでも書いてしまう。
⑤ お礼、お詫び、連絡などの状況に応じて使える定例文をつくり、部分的にアレンジする場所をマークしたお手本を用意しておく。
⑥ 「拝啓、平素は・・・」云々の形式を一切やめて、すぐに要件から書く。多少雑でも、乱暴でも、稚拙でも、納得いかなくても、とにかく書いてしまう。
⑵ 極力失敗しない工夫 第二の工夫は「失敗の防止」である。これには次のような点に注意する。
① ハガキの裏と表、上と下とをよく確認する。せっかく通信面を書いたのに表をひっくり返すと天地が逆。こういった失敗は大きなダメージとなる。要件から書いていく。最初に結論、次に説明、さらに余裕があれば補足、という順序で。 こうすれば、万一書くスペースが足りなくなって最後が尻切れになっても大丈夫だ。伝えたいことが書けたらとりあえずそれでよし。 逆の場合の失敗は、たいてい余計なことが先にくる。
②通信面だけで文筆がまとまり切らない場合、表面にも書くか、それでもダメなら二枚書く。こうすると相手に失礼ではないかと考えるかもしれないが、けっしてそうではない。むしろ親近感すら感じてもらえる場合も少なくない。あまり形式ばって考えない。要は書いて出し、それが届くことが先決。
③字を書き間違えたり書き損じをしても、絶対に書き直さない。市販されている「はがき用ペン修正液」を使えばほとんど目立たずにすむので、その部分だけ塗って訂正する。
➃ ハガキ一枚を書くのに要する時間は三分までにする。長くなるとイヤになるし、負担になれば結果的には失敗である。したがって、表現を選ばないで最初に浮かんだ言葉で一気に書き上げてしまうクセをつける。
⑶ 他社との差別化
顧客になっていただいた方に1年間でどれだけの接点を持つか
商品やサービスを購入した後、お礼状やその後の使い勝手について電話があったらうれしく思われます。他の会社や営業マンはほとんどが実行していないです。 言い換えると、だからチャンス(競争相手がいない)なのです。
62円のハガキを出すだけでいいのです。
競合他社との差別化は決してたいそうなことをやることではありません。 コストを掛けずに、他がやっていないことをやるだけです。